紀州釣りは、ダンゴを使って魚を寄せ、繊細なアタリを取ることが重要な釣法です。
最近では、釣り糸としてPEラインの使用が一般的になりつつありますが、紀州釣りにおいてはPEラインはあまりオススメできません。
今回は、その理由を詳しく解説していきます。
- PEラインの特性と紀州釣りの相性
(1) 伸びがないため、アタリが弾かれやすい
PEラインは伸縮性がほぼゼロのため、魚がダンゴの中のエサを吸い込んだ際に違和感を与えてしまい、ハリを離してしまうことがあります。特に、口を使うのが慎重なチヌ(クロダイ)にとっては違和感の原因になりやすいです。 - 風や潮に流されやすい
PEラインはナイロンやフロロカーボンラインに比べて比重が軽く、水の中や風の影響を受けやすい特徴があります。紀州釣りでは、できるだけラインを張らずに自然にエサを漂わせることが重要ですが、PEラインは風や潮の流れに引っ張られてしまい、仕掛けが不自然な動きをしてしまうことがあります。 - ダンゴとの絡みが増える
紀州釣りでは、仕掛けをダンゴに埋め込んでキャストしますが、PEラインはコシがないため、ダンゴ投入時に絡みやすいというデメリットがあります。特に、軽い仕掛けを使う場合は、ライントラブルの原因になりやすく、ストレスのもとになります。 - PEラインの強みが活かしにくい
PEラインの大きなメリットは「高感度」と「強度の高さ」です。しかし、紀州釣りでは、ナイロンラインやフロロカーボンラインの適度な伸びが魚に違和感を与えずに食わせることにつながります。また、PEラインは摩擦に弱く、岩場や障害物周りでの釣りには不向きです。紀州釣りでは、根掛かりや擦れにも強いフロロカーボンの方が適しているといえます。 - 紀州釣りにオススメのライン
紀州釣りでは、一般的にナイロンラインまたはフロロカーボンラインが推奨されます。 - ナイロンライン(1.5号~2号)
– 適度な伸びがあり、魚に違和感を与えにくい
– 比重が軽めで、ダンゴと一緒に馴染みやすい
– 扱いやすくトラブルが少ない - フロロカーボンライン(1.5号~2号)
– ナイロンより比重が高く、風や潮の影響を受けにくい
– 耐摩耗性が高く、根ズレにも強い
– 感度が良く、微妙なアタリも取りやすいどうしてもPEラインを使いたい場合の対策 - それでも「PEラインを使いたい!」という方は、以下の方法でデメリットを軽減できます。
1. リーダーを長めに取る(フロロカーボン2号~3号を1m以上)
– PEラインの特性を補い、違和感を与えにくくする
– ラインの絡みや摩擦への弱さを軽減
2. 風が強い日や潮の流れが速い日は使用を避ける
– PEラインの流されやすさを考慮し、状況によって使い分ける
3. 低伸度のナイロンライン(ナイロンハリス)との併用を検討
– 適度な伸縮性を持たせつつ、高感度を維持
まとめ
紀州釣りにおいてPEラインは「伸びがなく魚に違和感を与えやすい」「風や潮に流されやすい」「ダンゴとの絡みが多くなる」などの理由から、あまりオススメできません。ナイロンやフロロカーボンの方が、紀州釣りの特性に適しており、扱いやすく釣果にもつながりやすいでしょう。
ただし、工夫次第でPEラインを使用することも可能ですが、初心者や確実に釣果を上げたい方は、ナイロンまたはフロロカーボンラインを選ぶのが無難です。適切なライン選びで、快適な紀州釣りを楽しみましょう!
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